ふだん絵画とは無縁の暮らしをしておりますが、先日こんなエピソードがありました。いつも伺っているご利用者様のご自宅のリビングの一角に、一枚の絵が飾っています。それは、ムンクの『叫び』。
奥様が好きな絵だそうです。「みんな気持ち悪いって嫌いな人が多いのだけど、叫びたくなる時じぶんの代わりに叫んでもらっている気がするから好きなの。」と。
なるほど、そんな見方があるのか。ドクロのような人が耳をふさいでいるのは、人が叫んでいるのではなく自然環境の叫び?だと聞いたことがありますが、見る人が見たら、良い具合に気持ちを代替表現してくれていてホッとするのかなあ…と。
人の考え方って面白いです。子供に教えられたこと、悪い夢を見たら嫌なことは全部そこに詰まっているから、見終わったら後はおしまい、良いことだけ残るのだそうです。分かるような、分からないような…ですが、ムンクと重なります。
もうすぐ春の兆し。日々の疲れや心配事は冬の寒さとさよならですね。
2122.2.19 おばら