吉祥寺に映画を見に行きました。タイトルは「カラオケ行こ」。漫画が原作。ひょんなことからヤクザの兄貴が中学生の合唱部員の男子をカラオケボックスに誘い、歌を教わる、というお話。ヤクザの兄貴と中学生男子が二人だけでカラオケボックスにいても、車に乗っても、犯罪が起きない。そのことがファンタジーで嬉しい。中学生合唱部が複数出るので、ご父兄だけである程度の集客が見込めるところに座布団1枚です。
エンディングは中学生の合唱によるXJAPANの「紅」。「もう二度と戻らない」という印象的な歌詞が、主人公の青春(変声期を迎えている合唱部員)とヤクザの兄貴(居場所が都市開発で失われようとしている)に重なります。エンドロールの字を目で追っていると、リトルグリーモンスターと一緒に合唱しているのは、府中第4中学校合唱団!!監修的な役割は顧問のYJ先生!!
あれは13年ほど前。毎年夏に行われる府中市青少年音楽祭に登場した4中合唱団は10人程度。世田谷から転任してきた顧問の先生は、前職校の教え子を客席に配して、舞台の上と客席でコール&レスポンスの合唱を行い観客をざわつかせました。翌年。部員は倍増、明らかにレベルが上がっており、3〜4年後には「合唱をやりたいから」と4中に越境入学をもとめる小学生が続出しました。
今ではNHK合唱コンクール等の全国大会常連校ですが、すべてはYJ先生の登場から始まった印象です。部員募集のポスターには先生の実名と連絡先があり、我が家ではYJ先生=「ホンキで何かを成し遂げようと思えば実名、プライベートをかけて臨むべし」という教訓の代名詞になりました。
その後、「4中の始業式にリトルグリーモンスターが来て合唱団と共に紅を歌った。その後、サプライズで主演俳優2人も登場して挨拶をした。講堂は熱狂に包まれた」とネットニュースで知りました。YJ先生の巻き起こす奇跡はまだまだ続きそうです。
2024.2.17 こしごえ